わたしのために そんなにも小さくなられた神を、
わたしは恐れることはできません。
わたしは幼きイエスを愛する!
愛といつくしみそのもである方を。*
幼きイエスの聖テレーズ
庭の梅の樹の枝は2月の厳しい寒さの中すでに小さなつぼみをはらむでいます。春の生命の歓びを一番に告げる梅。・・・すうと通り過ぎる風が梅のほのかな香りを漂わせ、春の訪れを私たちに告げてくれるのももうすぐ・・・。
新しい年の初めにいろいろな決心をし、希望をいだいて歩み始めたのに、「主は、はたしてみ顔を私に向けていてくださるのかしら」と思う日があるかもしれません。そんなときテレーズのこの言葉に新たな信頼の息吹を感じます。私たちの失敗も、弱さも、罪さえ何ものも神の愛へ立ち戻りたいと思うものにとっては妨げとはならない、それだけでなく神の慈しみを誘い込むきっかけにさえなることを。この言葉は*、テレーズが帰天1か月前熱で震える手で1枚のご絵の裏に書いたものです。テレーズが天国に行ったら、この罪深い自分にあきれるだろうとおもい悲しむ霊的兄弟ベリエール神学生へテレーズは手紙を書きました
「・・・・天国の聖人方は、私たちの惨めさに深い同情を寄せておられると思います。聖人方はご自分も私たちのようにもろい、死ぬべき人間として、同じ過ちを犯し、同じ戦いに耐えてこられたのを思い出し、その兄弟としての愛が、地上にいらしたときよりもますます深くなるので、たえず私たちを守り、私たちのために祈ってくださるのです」
聖テレーズ著作全集中書簡では最後の手紙(1897、8/25)=『幼いイエズスの聖テレーズの手紙』235福岡カルメル訳、中央出版社
さあ、今日も一日・・・このわたしのためにそんなにも小さく
なられた私たちへの神の愛に信頼しましょう。
*『テレーズの祈り』36p 伊従信子編 聖母文庫
伊従 信子(いより のぶこ)
ノートルダム・ド・ヴィ