幼きイエスのマリー=ユジェーヌ神父 列福式から一周年を迎えて ノートルダム・ド・ヴィ日本責任者 片山はるひ

2017年11月19日

「歩きなさい!歩き続けなさい! 大切なことは、立ち止まらず、つねに神に向かって 歩み続けることだ、聖霊を友に」

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幼きイエスのマリー゠ユジェーヌ神父は、いつもこう言って人々を励まし続けました。
福者、聖人と呼ばれる人達は、ほめたたえられるために存在しているのではありません。今を生きる私たち、この世界の現実の中で、悩み苦しみつつ生きる私たちを励まし、導いてくれるための存在であり、模範なのだと思います。今日からちょうど一年前に福者となったマリー゠ユジェーヌ神父は、私たちに本当の行く手をしめしてくれる魂の導き手です。

マリー゠ユジェーヌ神父の祈り
 「イエスよ、私たちは、あなたのそばに参りました。
  わたしたちに話しかけてください。ご自身をわたしたちに示してください。」
 「あなたがどのように感じられ、何を思っておられたかを教えてください。
  わたしはあなたの友でありたい、あなたとともに歩みたい。
  あなたが愛されたように人々を愛したい」(『祈りの道』164頁)
2015年04月04日13時38分43秒.pdf000
列福式に教皇フランシスコの代理として派遣されたアマト大司教は、説教の中で、以下のように語っています。
「マリー゠ユジェーヌ神父は、テレーズにならって、聖性への普遍的な招きが実現可能なものであることを教会に示してくれました。それは、神への委託と信頼による聖性です。(…)
テレーズと同じく、愛である神は彼の生涯の基盤でした。彼は神とともに、神の内に生きていました。神の愛のあかし人として、神について語る喜びが溢れていました。それはほほえみとなってあらわれ、彼はどこにいても、その周りに喜びを伝える人でした。澄んだ泉から水があふれ出るように。」
また、列福式に参列したアイルランドのボイス司教は以下のように語っています。
「福者マリー゠ユジェーヌ神父は、幼きイエスのテレーズの霊性についての深い知識を持っていました。多くの人々が、一見単純で容易に見える「小さき道」の表面的理解にとどまってしまうのに対し、彼はこの単純に見える教えの奥に深く豊かな霊的教えが隠されていることを見抜いていました。」 

小さきテレーズの同時代人だったマリー゠ユジェーヌ神父は、テレーズの死後リジューの女子カルメル会で黙想指導を行いました。そして、カルメリット達、特に当時まだ生存していたテレーズの姉達に深い感銘を与えました。テレーズの魂の母ともいうべき姉のメール・アニェス(ポリーヌ)は、「マリー゠ユジェーヌ神父ほど、私の妹に似た魂をもった人を私は他に知りません。」と後に語っています。「魂の絆」でテレーズを理解したマリー゠ユジェーヌ神父は、現代に生きる私たちに、テレーズの小さき道を歩むための教えを語ってくれます。

その一歩を踏み出すために、『神と親しく生きる いのりの道』(聖母文庫)をお勧めしておきます。またこのテキストをもとにした講話と祈りの集いもほぼ毎月開かれておりますので、どうぞどなたでも気軽にご参加ください。
詳しくは http://ndv-jp.org/c/news/meeting

2016年11月19日現地時間午前11時(日本時間19時)に幼きイエスのマリー・エウジェンヌ神父列福式がフランスのアヴィニヨンにおいて、教皇代理で列聖省長官 アンジェロ・アマート枢機卿司式によって執り行われ、式の中で 福者幼きイエスのマリー・エウジェンヌ神父の公式祝日が2月4日となることも発表になりました。列福式2時間14分ノーカット版です。

日本における列福感謝ミサはこちらからご覧いただけます。
森一弘司教様のお説教はノーカットで載せてあります。